実家・空き家

やってはいけない実家の相続7選|後悔した人に共通する失敗パターン

Bushizo相続相談室(宅地建物取引士)
やってはいけない実家の相続7選|後悔した人に共通する失敗パターン

実家の相続には「その場では正解に見えるのに、数年後に大きな後悔につながる選択」がいくつもあります。不動産の相続相談の現場で繰り返し目にする、やってはいけない7つのパターンをまとめました。当てはまりそうなものが1つでもあれば、立ち止まる価値があります。

1. 「とりあえず共有名義」にする

もっとも多く、もっとも根が深い失敗です。兄弟で揉めたくないからと実家を法定相続分どおりの共有名義にすると、その瞬間は平和ですが、売却にも大規模リフォームにも共有者全員の同意が必要になります。

数年後、一人が「売りたい」、一人が「残したい」となった時点で身動きが取れなくなり、さらに共有者の誰かが亡くなると持分がその配偶者や子に分散して、会ったこともない親族と共有する状態に。共有名義は「問題の先送り」であって解決ではありません。誰か一人が相続して他の相続人に代償金を払う「代償分割」や、売却して現金で分ける「換価分割」を先に検討すべきです。

2. 名義変更(相続登記)を放置する

「実家の名義が亡くなった父のまま」——これは2024年4月からは法律違反の状態になり得ます。相続登記は義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象です。過去の相続分も対象になります。

義務化以前から、放置の実害は明らかでした。世代をまたぐほど相続人がねずみ算式に増え、20人以上の判子を集めないと売れない土地が実際に存在します。名義変更は「売る予定がなくても」早くやるが正解です。

3. 空き家のまま「なんとなく」維持する

誰も住まない実家を、思い出があるからと空き家のまま維持するケース。固定資産税・火災保険・光熱費の基本料・草木の手入れで、何もしなくても年間数十万円が出ていきます。

さらに管理が行き届かず「特定空家」に指定されると、住宅用地の特例が外れて固定資産税が最大6倍になることも。加えて、相続した空き家の売却で使える「3,000万円特別控除」には期限(相続開始から3年を経過する年の12月31日まで等の要件)があり、迷っているうちに数百万円規模の節税機会を失う方もいます。「維持する」という判断をするなら、年間コストと期限を数字で把握した上で決めるべきです。

4. 遺品整理を理由に、判断を何年も止める

「片付けてから考える」は自然な感情ですが、遺品整理を理由に3年、5年と判断が止まるケースは珍しくありません。その間も税金と劣化は進みます。実務的には、貴重品と思い出の品の仕分けだけ先に行い、残置物ごと買取・処分できる業者や不動産会社に任せる選択肢があります。「全部片付けないと売れない」は思い込みです。

5. 相場を調べずにリフォームしてから売ろうとする

「きれいにした方が高く売れるはず」と数百万円かけてリフォームしたのに、かけた費用ほど売値が上がらないのは典型的な失敗です。買主が解体して建て替える前提の立地なら、リフォーム費用は丸ごと無駄になります。手を入れるかどうかは、売却査定を取って「この立地の買主は誰か」を把握してから決めるのが順序です。

6. 一人で話を進めて、後から兄弟と揉める

実家の近くに住む長男が良かれと思って手続きや処分を単独で進め、後から「勝手に決めた」と他の相続人と関係が壊れるパターン。逆に、遠方の相続人が現地を見ないまま反対し続けるパターンもあります。

重要なのは、判断材料(査定額・維持費・税金・選択肢)を全員が同じ形で共有することです。感情の対立に見える揉め事の多くは、実は情報格差から始まっています。第三者である専門家に現状整理をさせて、その資料をたたき台に話すと、驚くほど話が進むことがあります。

7. 「売れない家だから」と最初から諦める

築古、駅から遠い、再建築不可、傷みが激しい——「うちの実家は売れない」と思い込んで放置するケースです。実際には、再建築不可でも隣地買収や買取業者という出口があり、築古戸建は投資家需要、地方物件も0円譲渡や国庫帰属制度を含めれば「手放す方法」は複数あります。売れないのではなく、売り方を知らないだけ、というのが現場の実感です。

まとめ:共通するのは「判断の先送り」

7つのパターンに共通するのは、悪意ではなく先送りです。実家の相続は、感情・お金・家族関係が絡むからこそ判断が重くなりますが、時間が経つほど選択肢は減り、コストは増えます。

Bushizo相続相談室では、「売るかどうか決めていない」段階から、維持費・税金・売却額の見通しを整理し、選べる状態をつくるお手伝いをしています。売却を急かすことはありません。名義変更前でも、兄弟の話がまとまっていなくても大丈夫です。

無料相談はこちらお問い合わせフォーム / 050-5527-6414


本記事は一般的な情報提供を目的としています。税務・法務の個別判断は税理士・弁護士等の専門家にご確認ください。

相続不動産のご相談は無料です

売却を急かすことはありません。「まだ決めていない」段階からどうぞ。