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代償分割の現金がない場合の対処法|お金なしで乗り越える5つの選択肢

Bushizo相続相談室(宅地建物取引士)
代償分割の現金がない場合の対処法|お金なしで乗り越える5つの選択肢

「代償分割したくても現金が足りない」——よくある相続の壁

親が亡くなり、兄弟姉妹と遺産を分けることになった。実家の不動産は自分が相続したいが、他の相続人への代償金を払える現金がない——。

こうした相談は、相続の現場では決して珍しいことではありません。特に品川・大田・港エリアのように地価が高いエリアでは、不動産の評価額が高い一方で手元の流動資産が少ない、というケースが多く見られます。

結論から言うと、現金がなくても代償分割を実現する方法は複数あります。 また、代償分割以外の遺産分割手法に切り替えることで、円満に解決できるケースも少なくありません。

この記事では、代償分割とは何か、現金がない場合の具体的な対処法、そして代替手段まで、わかりやすく順を追って解説します。


代償分割とは?基本をおさらい

代償分割とは、相続人の一人が不動産などのまとまった財産を単独で取得する代わりに、他の相続人に対して「代償金」と呼ばれる金銭(または財産)を支払うことで、相続の公平性を保つ遺産分割の方法です。

代償分割が使われる典型例

  • 実家の不動産(一軒家・マンションなど)を子どものうち一人が引き継ぎたい
  • 事業を承継する相続人が、他の相続人に対して補償を行う
  • 農地や山林など、分けることが難しい財産を一人が取得する

代償分割は「家を守りたい」「相続財産を分割せずに維持したい」という希望を実現する有力な手段ですが、代償金を現金で支払えるかどうかが最大のハードルになります。


現金がない場合の5つの対処法

① 金融機関から融資(相続ローン・代償分割ローン)を受ける

一般的な住宅ローンとは別に、相続関連の融資を取り扱う金融機関があります。不動産を担保にして融資を受け、代償金の支払いに充てるという方法です。

  • ノンバンクや一部の地方銀行・信用金庫が対応
  • 金利や審査条件は金融機関によって異なるため、複数社への相談が重要
  • 取得する不動産に担保設定が必要になることが多い

相続した不動産に一定の価値があれば、融資を受けられる可能性があります。ただし審査がある以上、必ず通るとは限りません。

② 相続した不動産を売却して代償金を捻出する

「不動産は相続したいが、代償金が払えない」という矛盾を解消する方法の一つが、相続した不動産の一部または全部を売却して代償金に充てることです。

ただし、この場合は「売却による譲渡所得税」が発生する可能性があります。売却益が出た場合、相続税の取得費加算の特例(相続開始から3年10か月以内の売却など、一定条件あり)を活用できるケースもあるため、税理士への確認が欠かせません。

③ 代償金を分割払い(延払い)にする

他の相続人が同意すれば、代償金を一括ではなく分割払いにすることも可能です。遺産分割協議書に分割払いの条件(金額・期日・利息の有無など)を明記しておくことが重要です。

注意点として、将来の支払い不履行リスクを防ぐために、不動産への抵当権設定公正証書化を求められるケースもあります。相続人間の信頼関係だけでなく、法的な裏付けも準備しましょう。

④ 現物の一部を代償として渡す(現物代償)

代償分割の「代償」は、必ずしも金銭でなくてもよいとされています。たとえば、相続した不動産の持分の一部を別の相続人に移転する形で代償とすることも、当事者間の合意があれば可能です。

ただし、この方法は後の管理や売却時に共有状態の問題が生じることがあるため、慎重に検討する必要があります。

⑤ 代償分割をあきらめ、別の分割方法に切り替える

現金が用意できない場合、無理に代償分割にこだわらず、別の遺産分割方法を選ぶことも現実的な選択です。

分割方法概要向いているケース
現物分割財産をそのままの形で各相続人に分ける財産の種類が複数ある場合
代償分割一人が取得し、他に代償金を支払う不動産を守りたい・事業承継
換価分割財産を売却して現金で分ける不動産に執着がない・早期解決希望
共有分割財産を相続人全員の共有にする暫定的な措置(将来的なリスクあり)

特に換価分割(売却して現金を分ける)は、現金が手元になくても相続を完結させられる現実的な方法です。「実家に思い入れはあるが、維持する体力・資金がない」という場合には、売却後に公平に現金を分けるほうが、相続人全員にとってストレスが少ないこともあります。


代償分割と税金——見落としがちなポイント

代償分割を行う際には、いくつかの税務上の注意点があります。

代償金を受け取った側

代償金は相続税の課税対象になります。財産を取得した相続人が代償金を支払い、受け取った相続人はその金額を相続財産として申告します。

代償金を支払った側

代償金を支払った相続人は、取得した財産の価額から代償金を差し引いた額が相続税の課税対象となります。

生前贈与加算の7年ルール(2024年以降)

2024年1月以降の贈与から、生前贈与加算の期間が3年から7年に延長されました。相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算される(一定の控除あり)ため、生前に資金を準備する際は注意が必要です。

税務の判断はケースバイケースのため、必ず税理士に個別相談することをおすすめします。


相続登記の義務化(2024年4月)との関係にも注意

2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。相続で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に登記申請を行わなければなりません。正当な理由なく怠ると過料の対象になります。

代償分割の協議が長引いて登記が遅れるケースがありますが、義務化以降は時間的なプレッシャーが増しています。「現金がないからといって協議を止めたまま放置する」のは、法的なリスクを招きます。

早めに専門家を交えた協議の場を設けることが、トラブル防止の観点からも重要です。


代償金の準備に困ったら、まず無料相談を

「現金がなくて代償金が払えない」「代償分割か換価分割か迷っている」「相続した実家をどう扱えばいいかわからない」——こうした悩みは、一人で抱え込まず、専門家に相談することで選択肢が広がります。

**Bushizo相続相談室(品川広域センター)**では、宅地建物取引士が相続不動産の整理・売却・活用に関するご相談を無料でお受けしています。司法書士・税理士・弁護士と連携したワンストップ対応で、売却を急かすことなく、お客様の状況に合った方法を一緒に考えます。

品川・大田・港エリアを中心に、全国の相続不動産にも対応しています。

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よくある質問

Q1. 代償金は必ず一括で支払わなければなりませんか?

A. いいえ、相続人全員の合意があれば分割払いも可能です。ただし、遺産分割協議書に支払い条件を明確に記載し、必要に応じて公正証書化や抵当権設定を行うことをおすすめします。支払いが滞った場合のトラブルを防ぐためにも、法的な整備を整えておくと安心です。

Q2. 代償分割の代償金にも相続税はかかりますか?

A. 一般的には、代償金を受け取った相続人にも相続税が課税されます。一方、代償金を支払った相続人は、取得した財産の評価額から代償金額を差し引いた額が課税対象となります。具体的な計算は税理士にご確認ください。

Q3. 現金がない場合、換価分割(不動産の売却)を選ぶと損をしますか?

A. ケースによります。不動産を売却することで代償金の問題は解決しますが、譲渡所得税が発生する可能性があります。一方で、相続税の取得費加算の特例が使える場合や、維持コスト・固定資産税の負担を考えると、売却したほうが結果的に有利になるケースも少なくありません。売却の損得は専門家と一緒に試算することをおすすめします。


本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法務・税務判断の根拠となるものではありません。具体的なご判断は、司法書士・税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。

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