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遺言信託とは?銀行サービスの費用・メリット・向き不向きを解説

Bushizo相続相談室(宅地建物取引士)
遺言信託とは?銀行サービスの費用・メリット・向き不向きを解説

「遺言書を作りたいけど、銀行の遺言信託って何?」その疑問にお答えします

「そろそろ遺言書を用意しておきたい」「家族に迷惑をかけたくない」——そう思い始めたとき、銀行の窓口や広告で目にするのが**「遺言信託」**というサービスです。

でも実際のところ、何をしてくれるのか、費用はどのくらいかかるのか、自分で公証役場へ行く公正証書遺言とどう違うのか、よくわからないという方がほとんどではないでしょうか。

結論からいうと、銀行の遺言信託は「遺言書の作成サポートから保管・執行までをワンストップで任せられるサービス」ですが、費用は決して安くなく、資産規模や家族構成によって向き・不向きがはっきりします。

この記事では、遺言信託の仕組みと費用の目安、どんな人に向いているか・向いていないかを整理します。自分に合った選択肢を見つけるための参考にしてください。


遺言信託とは何か|「信託」という言葉に注意

法律上の「信託」と銀行サービスの「遺言信託」は別物

まず押さえておきたいのは、「遺言信託」という言葉が2つの意味で使われている点です。

用語内容
法律上の「遺言信託」遺言書に信託の設定を記載し、財産を受益者のために管理・運用・給付するスキーム(信託法に基づく)
銀行の「遺言信託サービス」遺言書の起案サポート・保管・相続発生後の遺言執行を銀行(信託銀行)が一括して担うサービス

一般的に「遺言信託」と検索したとき、多くの人が知りたいのは**後者の「銀行が提供するサービス」**としての遺言信託です。本記事もこちらを中心に解説します。

銀行の遺言信託サービスの流れ

  1. 相談・起案サポート — 担当者と面談し、財産内容や希望をもとに遺言書の文案を作成
  2. 遺言書の作成 — 公証役場で公正証書遺言として作成(弁護士・司法書士と連携する場合も)
  3. 原本の保管 — 遺言書を信託銀行が保管(紛失・改ざんリスクを防止)
  4. 遺言執行 — 相続発生後、銀行が遺言執行者として預貯金・有価証券・不動産の名義変更手続き等を代行

つまり、「書いて終わり」ではなく、相続発生後の面倒な手続きまで丸ごと担ってもらえるのが最大の特徴です。


気になる費用の目安|相場と内訳を整理する

費用は信託銀行によって異なりますが、一般的には以下のような体系になっています。

費用の種類と相場

費用の種類内容相場
申込手数料・起案費用遺言書作成サポートの対価10万〜30万円程度
保管手数料遺言書を保管する年間費用年間5,000円〜1万円程度
遺言執行報酬相続発生後の執行業務の対価財産総額の0.5〜1.3%程度(最低報酬あり)
実費公証人費用・登記費用など案件により異なる

たとえば財産総額が5,000万円の場合、遺言執行報酬だけで50万〜100万円程度になることも珍しくありません。加えて起案費用・保管費用・実費が上乗せされるため、総額で100万円を超えるケースも一般的です。

⚠️ 費用は各信託銀行によって異なります。必ず複数社に見積もりを取り、条件を比較することをおすすめします。


銀行の遺言信託が向いている人・向いていない人

サービスとしての完成度は高い反面、全員に最適な選択肢とは限りません。

向いている人

  • 財産が多く、相続人間のトラブルが心配な方(専門機関が中立的に執行してくれる安心感)
  • 相続人に手続きの負担をかけたくない方(高齢の配偶者、遠方に住む子どもなど)
  • 不動産・有価証券・預貯金など財産の種類が多く複雑な方
  • 遺言執行者を誰に頼むか決めにくい方(親族に頼むと負担や軋轢が生じやすい)

向いていない人

  • 財産規模が比較的小さく、費用対効果が合わない方(執行報酬の最低報酬が設定されているため)
  • 不動産が主な財産で、売却・活用が必要な方(銀行は不動産の売却仲介は行わない)
  • 自分でしっかり内容を決めて公正証書遺言を作りたい方(司法書士・弁護士に依頼する方が低コスト)

遺言書作成方法の比較

方法費用目安保管執行サポート向いている人
自筆証書遺言ほぼ無料(法務局保管は数百円)法務局 or 自己保管家庭裁判所の検認が必要(※法務局保管は不要)財産がシンプル、費用を抑えたい方
公正証書遺言(専門家経由)数万〜20万円程度公証役場別途遺言執行者を選任専門家と連携したい、費用を抑えたい方
銀行の遺言信託100万円〜(財産規模による)信託銀行銀行が執行まで一括対応財産が多く、全て任せたい方

不動産が絡む相続では「執行後」が本番

銀行の遺言信託で見落とされがちなのが、不動産の扱いです。

信託銀行が行う遺言執行の範囲は「名義変更(相続登記)の手配」まで、というケースが多く、その後の売却・活用・空き家管理は対象外となることがほとんどです。

2024年4月からは相続登記の義務化がスタートし、相続で取得した不動産は原則3年以内に登記申請しなければなりません。名義変更が完了したあと、どう活用するか・売却するかという判断は、別途、不動産の専門家に相談する必要があります。

品川区・大田区・港区など城南エリアでは、相続した実家の売却相談や、空き家になった収益不動産の活用について、「銀行の手続きは終わったけど、次にどうすればいいかわからない」というご相談を多くいただきます。遺言信託で「書類上の相続」が完了しても、不動産の実務的な処理は別の窓口が必要という点は事前に知っておいてください。


まとめ|遺言信託は「万能」ではなく「選択肢のひとつ」

銀行の遺言信託サービスは、相続発生後の手続きを丸ごとお任せできる安心感が魅力ですが、費用が高く、不動産の売却・活用には対応できないという制約があります。

遺言書の作成方法は、自筆証書遺言・公正証書遺言・銀行の遺言信託と複数あり、それぞれに向き・不向きがあります。大切なのは、自分の財産構成・家族の状況・コスト感覚に合った方法を選ぶことです。

「まず何から始めればいいかわからない」という方こそ、特定のサービスに申し込む前に、中立的な立場で相談できる窓口を探すことをおすすめします。


**Bushizo相続相談室(品川広域センター)**では、宅地建物取引士が不動産の観点から相続のご状況を整理し、司法書士・税理士・弁護士とチームで対応します。「どの遺言方法が自分に合っているか」「相続した不動産をどうするか」など、売却を急かさない姿勢でじっくりお話をお聞きします。

まずはお気軽にご相談ください。 👉 無料相談はこちら → お問い合わせフォーム / 050-5527-6414


よくある質問

Q1. 銀行の遺言信託に申し込めば、遺言書は自動的に有効になりますか?

A. 銀行の遺言信託サービスで作成するのは一般的に公正証書遺言です。公証人が関与するため法的な有効性は高いとされますが、内容の適正さ(遺留分への配慮など)は別の問題です。作成前に専門家(弁護士・司法書士)に内容を確認してもらうことをおすすめします。

Q2. 遺言信託を申し込んだ後、内容を変更することはできますか?

A. 一般的には、遺言書の内容は後から変更・撤回できます。ただし、変更の際には改めて費用が発生するケースがあります。また、信託銀行によってはサービスの変更手続きに一定の条件がある場合もあるため、申込時に確認しておくことが重要です。

Q3. 遺言信託の遺言執行報酬は、いつ・誰が支払うのですか?

A. 遺言執行報酬は、一般的に相続発生後に遺産から支払われます。そのため、相続人が手出しで費用を用意する必要は通常ありません。ただし、その分だけ相続財産が目減りするという意味では、相続人全員に影響する費用です。事前に相続人と共有しておくとトラブル防止になります。


免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の税務・法務アドバイスを行うものではありません。実際の相続手続きや遺言書作成にあたっては、司法書士・税理士・弁護士などの専門家にご相談のうえ、個別の事情に応じたご判断をお願いします。

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